気分を害しているときに、その気持ちを適切に伝える
親として最大の過ちを犯しやすいのは、怒りを感じているときです。怒りの言葉は子供の心を傷つけ、その傷は簡単には癒されません。怒りを表現するときによく使われるのが「あなた」という言葉を使った「ユー(You)メッセージ」です。例えば、「あなたはどうしてちゃんとできないの」といった言い方です。このような言い方は子供を見下し、責めることになるため、子供は自分を弁護しようとして反抗的になります。
アイメッセージを使う
より適切な方法は、子供の行動によって親がどのように感じるかを説明することです。例えば、「決められた仕事ができていないと、わたしはがっかりするわ」という言い方です。このような言葉は子供の自尊心を傷つけることなく、問題に焦点を絞っています。これは「わたし」という言葉を使うため、「アイ(I)メッセージ」と呼ばれています。アイメッセージは、子供に対して親が感じていることを率直に表現しているため、子供はもっとよい反応を示します。
アイメッセージの効果
例えば、「あなたが黙って車を持ち出すと、わたしはがっかりするし、とても気分が悪いわ」と親から言われたら、子供は親に言い返しにくいでしょう。しかし、「あなたは正直でないし、それにこそこそして、ずるいわ」と言われたら、子供は親の言っていることが不公平で言い過ぎだと感じ、言い合いになりかねません。さらに悪いことには、親が言ったことをそのまま信じ、親が決めつけたとおりの行動をしてしまうかもしれません。
アイメッセージの具体例
アイメッセージに対しては、子供はもっとよい反応を示します。親が感情を込めて、「気に入っていた花瓶が床に落ちて粉々に割れて、わたしはとても悲しいわ」と言うのを聞いたら、子供は自分のしたことを悔いて、何とかして償いたいと思います。一方、「あなたは、まったくどじなんだから。自分のしたことを見てみなさい」と言われたら、子供はまったく違う思いを持つはずです。
尊敬を込めて接する
子供に対して尊敬を込めて接すると、子供はその尊敬を受け続けたいと考えます。一方、不当な扱いを受けた子供は、すぐに腹を立てるようになり、自分には価値がないと考え、親の気持ちを思いやろうとしません。親がアイメッセージを使い、子供の行動によって感じる気持ちを率直に伝えることで、親子のコミュニケーションが改善され、より良い関係が築かれるでしょう。
みなさん、今日は「アイメッセージ」を使う練習をしましょう。
ステップ1:ペアを作る
まず、ペアを作ります。伴侶や他の親と一緒に行うと良いでしょう。一人が子供の役を演じ、もう一人が親の役になります。
ステップ2:アイメッセージの構成
「アイメッセージ」を使うときの基本の形を学びます。以下の3つのポイントを含めると良いです。
- 自分の気持ちを述べる
- なぜその気持ちになっているかを説明する
- その結果、どのようなことが起こるかを説明する
例えば、「お母さんはね、リビングの床にこぼれているジュースのことで怒っているの。だって、カーペットをクリーニングに出さなきゃいけないし、そうするとすごくお金がかかるのよ。」という風に伝えます。
ステップ3:ロールプレイ
実際に子供たちが起こしたことのある問題を題材にして、練習してみましょう。一人が子供の役を演じ、もう一人が親の役になります。
- 親: まず、自分の気持ちを述べます。
- 子供: 子供の役の人は、その状況を受け止めます。
5分から10分練習したら役割を交代します。再び5分から10分練習します。
ステップ4:フィードバック
練習が終わったら、互いにフィードバックを行います。以下のポイントについて話し合ってみましょう。
- 良かった点: 相手のどこが良かったかを伝えます。
- 改善点: もっと良くするためのアドバイスをします。
- 感じたこと: 自分がアイメッセージを使ったとき、または受け取ったときの気持ちをシェアします。
ステップ5:家庭での練習
家庭でもこのスキルを磨く時間を計画しましょう。親も子供も自然に感じられるようになるまで、練習を続けます。
家庭で取り組むヒント:
- 日常の会話に取り入れる: 特別な時間を設けなくても、日常の会話で実践してみましょう。例えば、食事中や寝る前の会話で。
- リラックスした環境で: お互いがリラックスできる環境で練習することが大切です。ソファに座ってお茶を飲みながらでも良いですね。
- 短時間で: 一度に長時間行う必要はありません。5分から10分の短い時間でも効果があります。
子供に何を期待しているかを明確に伝える
親として、子供に何を期待しているかをしっかり伝えることはとても大切です。でも、意外とこれができていないことも多いんです。例えば、「ありがとう」と言ってほしいのに、それが伝わっていないことがあるかもしれません。
アイメッセージを使って期待を伝える
「アイメッセージ」とともに、親の期待を具体的に伝えるのがポイントです。例えばこんな感じです。「どこかへ送って行ってあげても、ありがとうと言ってくれないと、感謝されているとは感じないの。何かをしてもらったら、いつもお礼を言うのが礼儀だよ。わたしも『ありがとう』と言ってほしいし、ほかの人も同じだと思うの。だから何かをしてもらったら、きちんとお礼を言ってくれるかな?」
具体例とその効果
このことを娘に伝えた母親の話では、娘は大人になっても母親から何かしてもらったときには必ず感謝の言葉をかけてくれると言っています。もちろん、すべての子供がすぐにそのように従うわけではありません。でも、繰り返し伝えることが大切です。
繰り返しの重要性
親としては、何度も同じことを言うのが面倒だと思うかもしれません。でも、子供たちは繰り返し聞くことで、少しずつ理解していくものです。後のセッションで取り上げる他の方法も併せて実行すると、さらに効果的です。
最後に
子供に期待を伝えるときは、怒りや批判ではなく、愛情と尊敬を込めて伝えることが大切です。そうすることで、子供も自然と親の期待に応えようとするでしょう。
みなさん、今日は「アイメッセージ」を使って、子供にどのような行動を期待しているかをはっきりと伝える練習をしましょう。
ステップ1:ペアを作る
まず、ペアを作ります。伴侶や他の親と一緒に行うと良いでしょう。一人が子供の役を演じ、もう一人が親の役になります。
ステップ2:アイメッセージの構成
「アイメッセージ」を使うときの基本の形を学びます。以下のポイントを含めると良いです。
- 自分の気持ちを述べる
- なぜその気持ちになっているかを説明する
- その結果、どのようなことが起こるかを説明する
- 期待する行動を具体的に伝える
例えば、「洗面所を掃除したって言ったから見てみたけれど、まだ全然片付いていなかったわ。そういうとき、お母さんはがっかりするの。見た目もきれいじゃないし、それに危ないわ。せっけんやはさみが小さな子にも届くような所に置いてあるでしょう。鏡も汚れている。わたしが期待しているのは、洗面台の上の物を元の場所に片付ける、いらないものを捨てる、洗面台と鏡をふく、床を掃いてぞうきんでふく、ということなの。」
ステップ3:ロールプレイ
実際に子供たちが起こしたことのある問題を題材にして、練習してみましょう。一人が子供の役を演じ、もう一人が親の役になります。
- 親: 自分の気持ちを述べて、期待する行動を具体的に伝えます。
- 子供: 子供の役の人は、その状況を受け止めます。
5分間練習したら役割を交代し、再び5分間練習します。
ステップ4:フィードバック
練習が終わったら、互いにフィードバックを行います。以下のポイントについて話し合ってみましょう。
- 良かった点: 相手のどこが良かったかを伝えます。
- 改善点: もっと良くするためのアドバイスをします。
- 感じたこと: 自分が期待する行動を伝えたとき、または受け取ったときの気持ちをシェアします。
ステップ5:家庭での練習
家庭でもこのスキルを磨く時間を計画しましょう。親も子供も自然に感じられるようになるまで、練習を続けます。
家庭で取り組むヒント:
- 日常の会話に取り入れる: 特別な時間を設けなくても、日常の会話で実践してみましょう。例えば、食事中や寝る前の会話で。
- リラックスした環境で: お互いがリラックスできる環境で練習することが大切です。ソファに座ってお茶を飲みながらでも良いですね。
- 短時間で: 一度に長時間行う必要はありません。5分から10分の短い時間でも効果があります。


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