選択する決意
佐藤さん夫婦は、結婚10年目にして大きな壁に直面していました。忙しい毎日の中で、お互いの時間がどんどん減り、些細なことで口論が絶えなくなりました。結婚生活に限界を感じ、春までに解決できなければ離婚しようと話し合ったのです。
夫婦はカウンセリングを受け始めましたが、数ヶ月経っても関係は大きく変わりませんでした。「もう終わりにしたほうがいいのかもしれない」と考えるようになった二人でしたが、カウンセラーに言われた一言が二人の心を揺さぶりました。「この結婚を続けるかどうか決めるのは、あなたたち自身です。でもその決断とともに生きていくのも、あなたたちです。」
その夜、二人は再び話し合いました。自分たちが結婚を決めた日、互いに約束したことを思い出し、もう一度「やり直してみよう」と決意したのです。翌朝から、二人はこれまで以上にお互いに優しく接することを心がけました。まだ解決しなければならない問題はありましたが、夫婦としての新たな決意が二人の生活を少しずつ変え始めました。
カウンセラーはこうした決意について、古くからの知恵を引用し、「二人は一体となるべき存在だから、問題が起きたときには一緒に向き合って解決していくことが大切です」と話しました。この言葉を聞いて、佐藤さん夫婦は再び自分たちの関係を見直し、お互いの違いを理解し合う努力を続けることにしました。
驚くべきことに、5年後、彼らは「もう一度決意してよかった」と感じるほど、結婚生活に幸せを見出していました。佐藤さんは、「あの時別れなかったおかげで、今こうして一緒に成長し、より深い絆を感じられる」と笑顔で話します。
研究によると、多くの夫婦が結婚生活の困難を乗り越えた後、より深い幸福感を得ることができるそうです。特に、困難な時期を辛抱強く乗り越えた夫婦の中には、最も深い結びつきを感じるようになった人も少なくありません。
人生には、簡単には乗り越えられない問題がたくさんありますが、どんな困難にも必ず道があり、夫婦として一緒にその道を歩むことが、より豊かな人生を築くカギとなるのです。
結婚生活では、どんな夫婦にもチャレンジがやってきます。大切なのは、その困難にどう向き合うかということです。結婚は「決意」と「努力」が不可欠な関係であり、夫婦が困難に直面したときに、この二つが結婚生活を乗り越えるための鍵となります。
一例として、結婚・家族療法士のキャサリン・ランデルが語るエピソードがあります。 ある夫婦は深刻な問題に悩んでおり、もし問題が解決しなければ、春までに離婚すると決めていました。数か月にわたるカウンセリングが続きましたが、状況はほとんど改善せず、離婚の準備を進めていたのです。しかし、ランデルは彼らに「自分たちの結婚の誓い」を思い出すように促しました。そして、彼らはもう一度、結婚生活に取り組む決意を新たにしたのです。その決意が二人の関係を大きく変え、問題は依然として残っていたものの、夫婦関係は驚くほど改善しました。
このように、結婚には強い決意が必要です。 夫婦が互いに「別れない」と固く決意することで、相違点や問題に対して真剣に向き合い、解決策を見出すことができるのです。
結婚は「契約」ではなく「聖約」
キリスト教の教えでは、結婚は「契約」ではなく「聖約」とされています。契約とは、利益が見えなくなると解消できるものですが、聖約はそうではありません。夫婦が結ばれるのは、互いを成長させ、助け合うためであり、その結びつきは人間同士だけでなく、社会、さらには神に対してもなされるものです。
イエス・キリストの教えにも、「だから、神が合わせたものを、人は離してはならない」(マタイ19:6)という言葉があります。これは、夫婦が共に強い決意を持ち続けることで、結婚生活が永続し、困難を乗り越えることができるという教えです。
決意を持ち続けることで得られる幸せ
現実には、多くの夫婦が結婚生活におけるチャレンジに直面しています。しかし、そのような困難に対しても諦めず、決意を持って継続した夫婦の多くが、やがて幸せを感じるようになっています。研究によると、「不幸せな結婚生活を送りながらも継続した夫婦の86%が、5年後には結婚生活がより幸せになったと感じている」という結果も出ています。最初は大変であっても、長期的な視点を持ち、問題に向き合い続けることで、夫婦関係は大きく改善される可能性が高いのです。
さらに、決意を持ち続けた夫婦には、幸福や健康、財産など、さまざまな恩恵ももたらされることが知られています。結婚生活が長く続けば続くほど、夫婦の絆は深まり、人生全体がより充実したものになるのです。

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